給食ブログ

コスパな「イート・イン」?

2017年11月7日 09時20分

先日の「物を大切にしましょう」に関連して下のようなコラムを紹介します。

 

コスパな「イート・イン」?

 1022日 毎日新聞 日曜くらぶ 新・心のサプリ(海原純子)より

 (前半部分はポテトチップスの食べ方が家によって違う(袋からそのまま、お皿にのせて)ことについての記述がありました。)

 こんなことを思い出したのは、ニュースでスーパーマーケットの「イート・イン」コーナーが大人気で売り上げが伸びているという報道があったからである。「イート・イン」コーナーで食べている人たちはインタビューで「ごみまで捨てて帰ることができるから食器も洗わなくてよい」「家まで持って帰ると冷めるから」などと語っていた。それがコストパフォーマンスなのだ、と司会者は結んでいたが、私は考え込んでしまった。プラスチックの容器に入れられたおかずを割りばしやプラスチックのフォークで食べる。コーヒーやスープは紙コップ。忙しい仕事の合間ならわかるが、そうでない時にこのスタイルの食事は、私は嫌だ。忙しければ忙しいほど、わずかな時間を心がホッとできる食事をしたいと思う。

 食べ物は器で味がかわる。私は料理の専門家ではないが、肉を焼いてのせる皿、サラダを入れる皿、焼き魚用の皿でお気に入りのものがある。高価なものではないが、この皿にのせるのが一番美味しい、と感じるものだ。スーパーで買ったおかずも冷めたらレンジで温め直して、皿に盛るといいかんじになる。

 コーヒーもエスプレッソを入れると引き立つカップと、泡立てたミルクを加えたコーヒーをいれて美味しいカップは違う。洗ったり、ごみを捨てたりするのを面倒だから省略し、それをコストパフォーマンスとは思えない。

 食べる、ということは胃にものを入れるという事ではないはずだ。そのひと時を楽しみ、食べ物を最大限に美味しくする工夫をしながら過ごすのが心の安らぎにもつながる。「イート・イン」という言葉は、英語では「家で食べる」が本来の意味だ。店内で食べる「イート・イン」は日本だけで通用する言葉で、グローバルには通用しない。ごみ捨てが楽という販売者と消費者の思いが合致する「イート・イン」は子供の心をどう変えていくのだろう。

 

 何年か前に8月お盆の時期に23日で区の研修(港区ではありません、念のため)がありました。お盆の時期のため厨房の人手不足という事で食事は全てレトルトらしきもの。しかも食器は使い捨ての紙皿。ゼリーもスプーンは紙で線に沿って折り曲げて使うもの。本当に味気ない食事でした。毎食、ため息とともにテーブルにつき、食事のあとは袋一杯のごみ。つくづく考えさせられました。