冬が来た
2018年12月10日 09時17分 冬が来た
高村光太郎
きっぱりと冬が来た
八つ手の白い花も消え
公孫樹(いてふ)の木も箒(ほうき)になった
きりきりともみ込むような冬が来た
ひとにいやがられる冬
草木に背かれ、虫類に逃げられる冬が来た
冬よ
僕に来い、僕に来い
僕は冬の力、冬は僕の餌食だ
しみ透れ、つきぬけ
火事を出せ、雪で埋めろ
刃物のような冬が来た
寒くなってくるとこの詩を思い出します。寒さに、どんな困難にも負けない強い心と体そして柳のようなしなやかさをもちたいものです。